2014年05月19日

物納申請中の相続について説明してください

相続人はその相続分に応じて被相続人の権利義務を承継し(民法899条)、国税の納付義務は、相続人が相続分に応じて承継します(国税通則法第5条)。このため、物納申請中に相続の開始があった際には被相続人が物納申請している相続税額について、各相続人がその物納申請をおこなっているものとして扱われます。よって、物納申請中の土地は相続財産になり、物納申請にかかる未納の相続税は債務控除の対象になります。物納申請中の財産とその物納申請にかかる未納の相続税債務の承継についてですが、承継する財産と承継する債務の割合が異なる場合など、承継の方法によっては問題が発生することがあるので、事前に税理士などの専門家に相談しましょう。また、物納申請書は相続税の納期限または納付すべき日(相続税の申告期限は相続の開始があった日から10ヶ月以内)までに提出しなければなりません。国は、物納財産を換金する訳なので物納要件は細かく定められており、要件を満たしていない際には却下される、物納財産の変更を求められるということもあります。このため、物納申請中に相続があったときには、物納について一定の結論が得られるまでの間は遺産分割をしないようにしましょう。
posted by 事業承継 at 00:00| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2014年03月20日

名義預金等について説明してください

家族名義とされている預金や株式が実質的にも名義人の財産であるのか、それとも亡くなった被相続人の財産なのかの判断は相続税の調査において実務家を悩ませる問題です。例としては、孫に基礎控除額以下(現行110万円)の金銭を毎年贈与し、長年にわたって贈与しているケースがよくあります。家族名義の預金については、預金となる資金が被相続人から支出されているかが問題となるので、単に被相続人の名義預金であるのか被相続人から家族へ贈与された預金であるのかをチェックしましょう。その結果、家族への贈与事実が認められる預金のときには家族本人の財産として相続財産から除外されますが、逆に贈与事実が認められなければ被相続人の相続財産に含めます。実務上の留意点としては、以下のような事項を総合的に勘案して判断しましょう。贈与の事実が確認できる際には、家族に対して毎年110万円の贈与があったものとして相続財産に含める必要はないですが、この場合にも代襲相続や養子などにより孫が相続人である場合には、相続開始前3年以内に贈与された預金については相続税の計算上課税価格に加算されるので注意しましょう。
・贈与及び贈与者ごとに贈与契約書が作成されているか(この場合は確定日付があるものは贈与事実の資料として有効です)。
・贈与した事実が、贈与者名義、受贈者名義の通帳の記録等により明らかであるか。
・定期預金に使用されている印鑑は、受贈者本人のものか。
・受贈者名義の定期預金通帳または証明の届出住所が受贈者の住所であるか。
・受贈者は、定期預金通帳または証書及び印鑑を自らが保管管理していたか。
贈与事実が確認できないときには被相続人所有の定期預金として相続財産に含めることになるので、贈与時に贈与事実を明らかにしなければなりません。
民法上の贈与とは諾成契約による必要があることから、例えば、被相続人が孫名義で毎年預金をしていてもその預金の存在をその孫が知らない場合には、孫による受贈の意思表示がないことから贈与は成立していないものと考えられます。そのため、孫名義の預金がおこなわれて何年経過していても民法上贈与がおこなわれていない以上、税務上の時効は成立しないことになります。これは名義株の際にも同様です。
posted by 事業承継 at 10:29| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2013年12月02日

相続が発生したら、どのような流れで申告・納税まで進んでいくのでしょうか。

<解答>
 財産・債務の把握とこれの承認または放棄をし、被相続人の所得税の申告を行い、さらに遺産の分割を経て、相続税の申告・納税を行います。
 相続発生後に必要な手続きを、以下に説明します。

(1) 被相続人の発生(相続発生)
一、 死亡届を7日以内に死亡診断書または死亡検案書を添付して、区役所等へ提出します。
二、 葬式費用の領収書等の整理をします。
三、 遺言書があれば家庭裁判所で検認を受け、その後開封します(公正証書遺言は不要)。

(2) 通夜・葬儀
四、 死因贈与契約書の有無を確認します。
五、 相続人の確認をします(被相続人と相続人の本籍地から戸籍謄本をとります)。相続人に未成年者がいる場合には、家庭裁判所に特別代理人の申請をします。

(3) 四十九日法要
六、 財産と債務の概要を把握し、相続するか、限定承認するか、または放棄するかを決めます。
※ 相続が発生したからといって必ず相続しなければならないものではありません。債務額が財産額を上回っているような場合には、相続の放棄又は限定承認という方法をとることもできます。なお、相続開始後3ヶ月以内に放棄又は限定承認をしない場合は単純承認となります。

(4) 相続放棄、限定承認(相続開始から3ヶ月以内)
七、 被相続人に確定申告義務がある場合には、相続人が被相続人の死亡の年の1月1日から死亡日までの確定申告をします。なお、1月1日から3月15日の間に亡くなった場合の前年の確定申告書及び準確定申告書の提出期限は共に、亡くなった日から4ヶ月以内となっています。

(5) 所得税、消費税の準確定申告と納付(相続開始後4ヶ月以内)
八、 相続人の青色申告承認申請書の提出をします。期限は、死亡日が1月1日から8月31日の場合は死亡日から4ヶ月以内、9月1日から10月31日の場合は、12月31日、11月1日から12月31日の場合は、翌年の2月15日となっています。
九、 相続人の消費税の届出書を提出します。(原則として死亡の年内)

(6) 財産・債務を決定し、評価額を決定する。
十、 遺言が相続人の遺留分を侵害しているときは、遺留分の減殺請求ができます(相続開始後1年以内)
十一、 遺言所とおりに相続する場合は、財産の名義変更手続きに移ります。
十二、 納税資金計画の検討をします。具体的には、物納、延納、土地売却による納税が必要かどうかを検討します。
十三、 農家の場合は、農業を承継する相続人を決定します。

(7) 相続の計算、申告書の作成
十四、遺産分割協議所の作成は、法律等で義務づけられているものではありませんが、不動産の相続登記をする場合の添付資料として必要になりますし、相続税の申告書にもその写しを添付しますので、遺言所がある場合を除き、必ず遺産分割協議所を作成することになります。

(8) 納税資金の準備
十五、遺産分割が終わらないときは、法定相続分で相続したものとして申告します(ただし、未分割の場合、原則として配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例、農地の納税猶予の特例は受けられません)。

(9) 相続税の申告と納付(相続開始後10ヶ月以内)
十六、納税資金の準備、延納、物納、土地売却等の確定をします。
十七、被相続人の死亡時の住所地を所轄する税務署に申告、納税をします。
十八、延納や物納の申請をする場合は申告と同時に行います。

(10)遺産の名義変更手続き
十九、不動産の相続登記や預貯金、有価証券等の名義書換を行います。
posted by 事業承継 at 09:33| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。